第35回 天文学に関する技術シンポジウム

開催要項

1. 日程

12月7日(月) 13時~ 可視赤外線観測装置技術ワークショップ一般講演
夕方 ワークショップ懇親会
12月8日(火) 可視赤外線観測装置技術ワークショップ一般講演
12月9日(水) 9時半~ 可視赤外線観測装置技術技術ワークショップ&天文学に関する技術シンポジウム 合同セッション
招待講演「次世代望遠鏡セッション」
夕方 ワークショップ・シンポジウム交流会
12月10日(木) 天文学に関する技術シンポジウム一般講演
夕方 シンポジウム懇親会
12月11日(金) ~12時 天文学に関する技術シンポジウム一般講演
午後 エクスカーション(東北大学青葉山キャンパス内研究室見学)
15時半 解散予定

2. 会場

東北大学 理学研究科(青葉山北キャンパス) 理学研究科合同C棟 2階 青葉サイエンスホール キャンパスマップ)
〒980-8578 仙台市青葉区荒巻字青葉6-3
仙台市営地下鉄東西線 青葉山駅(2015年12月開業予定)時刻表

3. 可視赤外線観測装置技術ワークショップ&天文学に関する技術シンポジウム 合同セッション

招待講演「次世代望遠鏡セッション」

現在、建設中、又は構想中の次世代を担うと期待される望遠鏡・観測装置について、解説していただきます。

講演者: 山下卓也 (国立天文台 TMT推進室 教授)
題目: 「TMTの概要と日本のセグメント主鏡の開発状況」
講演内容: TMT(Thirty Meter Telescope)プロジェクトは、口径30mの次世代超大型光学赤外千望遠鏡を日本、米国、カナダ、中国、インドの5ヶ国の国際協力で建設するもので、その主鏡を対角1.44mの6角形のセグメント鏡を492枚組み合わせることで実現する。日本は全体コストの約25%の寄与を行う計画で、望遠鏡構造、主鏡鏡材、セグメント鏡の研磨の30%、観測装置などの主要部分を製作する。講演では、TMTプロジェクトの概要と日本で行っているセグメント主鏡研磨の開発状況を報告する。
講演者: 市川 隆 (東北大学大学院理学研究科 教授)
題目: 「南極赤外線望遠鏡の開発」
講演内容: 南極内陸氷床地域における優れた天文環境を生かし、系外惑星における大気構造の研究、ダスト銀河の広域探査、太陽系惑星の大気構造と運動など研究を行うために2.5m望遠鏡と赤外線カメラの開発を行っている。南極内陸は風は弱いものの、-80℃の環境、過飽和水蒸気による霜など解決すべき技術的問題が多数ある。本講演では課題とこれまでの技術的開発について報告する。
講演者 : 麻生洋一 (国立天文台 重力波プロジェクト推進室 准教授)
題目 : 「極限計測技術で拓く新しい天文学:重力波望遠鏡KAGRA」
講演内容: 重力波の直接検出には,10のマイナス24乗という極めて微小な空間の歪みを捉える必要がある。そのため重力波検出器はレーザー 干渉計,超高性能防振システム,大型超高真空装置など,精密計測技術の集大成と言える。さらにその感度は最終的に量子力学的な不確定性原理で決まってく る。日本の重力波検出器KAGRAではこのような極限的時空計測をどのように実現しようとしているのかについて,建設現状とともに紹介する。
講演者 : 藤井泰範 (国立天文台 先端技術センター 研究技師)
題目: 「ALMA受信機開発・製造・その次」
講演内容: 国立天文台先端技術センターではALMA望遠鏡のミリ波からテラヘルツ波の電波天文学観測用受信機(バンド4、バンド8、バンド10)の開発を行い、各々73台合計219台の受信機の製造を行った。今後「ATC受信機チーム」はそれらALMA受信機の保守、技術力の維持/向上/提供を行うために、ALMA望遠鏡に搭載される新たな受信機開発やその他の電波望遠鏡用受信機の開発にも加わっていくのでそれらの紹介を行いたい。
講演者: 坂野井健 (東北大学惑星プラズマ・大気研究センター 准教授)
題目: 「ハワイハレアカラ望遠鏡による惑星大気の光赤外モニタリング観測」
講演内容: 我々は、可視エシェル分光器(波長分解能~70000)、赤外ヘテロダイン分光器(波長分解能~100万)、コロナグラフイメージャー、偏光分光イメージャー等を開発し、ハワイ・ハレアカラ山頂(標高3000m)にある口径60cm望遠鏡に搭載して、木星イオ火山、土星衛星エンケラドス氷火山、火星・金星大気や系外惑星大気偏光などをモニタリング観測している。また、現在口径1.8m非軸望遠鏡計画「PLANETS」を推進している。本講演ではこれらの望遠鏡・装置開発の最新状況を報告する。
講演者: 栗田光樹夫 (京都大学理学研究科 准教授)
題目: 「京都大学3.8m望遠鏡で培われた技術」
講演内容: 3.8m望遠鏡は国内初の光赤外線における分割式望遠鏡である。この計画ではサイエンス以外にも技術的に鏡加工、分割鏡制御、軽量高速な望遠鏡架台の柱を立てて進めてきた。現在望遠鏡は岡山天体物理観測所近くの仮ドーム内で組み立てを終え、本設ドームが完成後、速やかに移設される予定である。本公演では、1)主鏡計測用のCGH干渉計、2)副鏡と第三鏡用の機械式計測器、3)弾性理論を応用した計測データの処理アルゴリズム、4)チャッキング影響を受けない高速フロート研削技術、5)修正研磨技術、6)分割鏡技術、についてそれら技術の課題や将来への発展の可能性等について詳述する。
講演者: 高橋英則(東京大学天文学教育研究センター 特任研究員)
題目: 「東京大学アタカマ天文台(TAO)望遠鏡」
講演内容: 東京大学アタカマ天文台(TAO)プロジェクトはチリ・アタカマのチャナントール山山頂(標高 5640 m)に口径 6.5 mの光赤外線望遠鏡を 建設する計画である。優れた観測条件を活かしつつ厳しい環境において効率的に観測を遂行するため、TAO 望遠鏡は赤外線観測性能を追求すると同時に運用性の向上にも努めている。講演では TAO 望遠鏡の概要のほか、主鏡再蒸着に関わる技術やドーム気流の数値流体計算について報告する。
講演者: 和田 武彦(宇宙科学研究所 宇宙物理学研究系 助教)
鈴木 仁研(宇宙科学研究所 宇宙物理学研究系 研究員)
題目: 「SPICA の中間赤外線・遠赤外線検出器」
講演内容:

4. 発表

世話人として、口頭発表と同じ内容でのポスター発表していただく事を推奨します。口頭発表では説明しきれなかった事でも、ポスターを見ながら説明し、議論や理解を深めることが出来ます。ポスター資料は口頭発表時のスライドの印刷で構いませんので、是非、口頭+ポスターでの発表申込をお願いいたします。

発表形態
口頭 + ポスター(世話人推奨)
口頭発表のみ
ポスターのみ
発表時間
口頭発表17分、質疑応答3分
  • 申込数によっては口頭発表時間の変更もありますので、予めご了承ください。
  • 口頭発表とポスターを組み合わせることによってディスカッションの機会が増えます。
  • 講演用にノートパソコン(OS:Win8.1、MicrosoftPowerPoint2013 インストール済)を 用意いたしますが、各自ご持参のパソコンを使用されても構いません。
  • 原則として一人一題目での発表ですが、申込数が少ない場合はポスターに限り複数題目を認めることもありますので、ご希望される方は予めご相談ください。

5. 集録について

今回より印刷による集録発行は行わず、WEBによる公開とします。発表者の方は、WEB上に公開されることを念頭に内容には十分注意をして執筆されますようお願いいたします。

  • 書式:A4縦、4枚以内、余白は上下左右20mm、本文文字サイズは10.5ポイント
  • ファイル形式:Microsoft Wordファイル、または PDFファイル
    ※ パワーポイント等のコピーは不可です。
    ※WEBですので、カラーも可能です。
  • 提出期限:2015年12月25日(金)

※毎年提出期限を過ぎる方が多数いらっしゃいます。期限厳守でお願いいたします。

6. エクスカーション

会場である東北大学青葉山キャンパス内にある研究施設や研究室などを見学させていただきます。見学施設、時間など調整・交渉中ですので、確定しましたら当シンポジウムのHPにて公開・お知らせいたします。

見学施設

東北大学青葉山キャンパス 学内共同教育研究施設など

見学日程

12月11日(金)13:00~15:30(案)

7. 参加費・旅費補助について

参加費はお茶代として300円を徴収させていただきます。 今回は参加費の徴収を取り止めます。

国立天文台職員以外の発表申込者には、若干の旅費の用意がございます。希望される方は、発表申込の際に旅費希望にお申し込みください。申込多数の場合はご要望にお応えできない場合もありますので、予めご了承ください。

※国立天文台職員は、プロジェクト経費、又は個人研究経費などにてお願いします。

8. 交流会・懇親会

ワークショップとシンポジウムとの交流会を招待講演後に予定しています。それとは別にワークショップ、シンポジウムそれぞれの懇親会があります。参加希望の方はお間違いないようにお申し込みください。

12月7日(月) 19:00〜 可視赤外線観測装置技術ワークショップ懇親会
大町へそのを (会場から地下鉄で移動)
参加費:4,500円程度
12月9日(水) 18:30〜 ワークショップ・シンポジウム交流会
青葉山サイエンスホール
参加費:1,500円〜2,000円
12月10日(木) 19:00〜 天文学に関する技術シンポジウム懇親会
和ごころ元 (会場から地下鉄で移動、繁華街近い)
参加費:5,000円

9. 宿泊案内

宿泊は各自手配の程お願いします。

10. 参加申し込みなど

お申込みフォームへ

締め切り期日

  • 発表参加申込:2015年11月15日(日)
  • 聴講参加申込:2015年11月27日(金)
  • 講演集録原稿提出:2015年12月25日(金)

11. 主催・共催

  • 主催:国立天文台
  • 共催:東北大学理学研究科

12. お問い合せ

天文学に関する技術シンポジウム世話人会
篠田一也、高橋敏一、長山省吾(以上、国立天文台)
秋山正幸(東北大学)
E-mail:gijyutsu-sympo2015@nao.ac.jp